むし歯が発症するのは・プラーク(歯垢)・糖質・歯の質・時間の4つの条件が重なったときです。 したがってむし歯の予防にはむし歯の原因をつくらないこと(リスクコントロール)が大切になります。 |
むし歯予防のポイント |
■間食回数を少なくする 飲食をするたびに歯垢は酸性に傾きます。 ■甘いものを摂り過ぎない 砂糖以外の甘味料を使用したものを食べるようにしましょう。また、量より回数を減らすことが重要です。 ■よく噛んで食べる 唾液の分泌を促進します。よく噛んだときにでる唾液は酸を中性にする力が普段の何十倍も強いといわれています。 ■食後すぐに正しいブラッシングをする。 むし歯や歯周病の予防でもっとも重要なのが食後のブラッシングです。(参照:ブラッシングの仕方) ■フッ素で歯の質を強くする。 フッ素は歯の傷や不完全なところに作用し、酸に溶けにくいふるおろアパタイトという物質をつくり歯を強化します。また細菌が作り出す酵素の働きを抑制し酸の分泌を減少させます。 ■定期健診を受ける |
ブラッシングの仕方 |
1.歯ブラシの持ち方 |
歯ブラシの持ち方に決まりはありませんが、えんぴつを持つように磨くと毛先の余分な圧力がかかりません。 ※難しい場合は楽に磨ける持ち方を探しましょう。 |
2.歯周病に効果的なブラッシング方法 |
・バス法 歯ブラシの毛先を根の方向に45°に向けて前後に小刻みに動かします。 このことにより、歯と歯肉の境目の清掃や歯肉の改善に効果があるといわれています。 ・ローリング法 歯ブラシを歯茎にあげ、上の歯は上から下へ、下の歯は舌から上へ向かって歯ブラシを回転させるようにして磨きます。 歯茎のマッサージと歯の表面の汚れや歯垢を取ることができます。 |
3.歯ブラシの選び方のポイント |
・大きさ 大きい歯ブラシでは口の中で動きがとれません。 歯の奥までとどくような、小さめの歯ブラシを選びます。使う人の上の前歯2本分くらいが良いでしょう。 ・硬さ 「ふつう」がおすすめです。 |
ブラッシングの補助的用具 |
歯と歯のすき間などどうしても歯ブラシの毛先が届かない場所の清掃に歯間ブラシ、糸ようじ(デンタルフロス)などをおすすめします。 |
●歯間ブラシ |
細い針金の周囲にブラシをつけたようなものです。歯ブラシの毛先が入りにくい歯と歯の間、歯茎の近くをきれいにします。隙間に入れて前後します。かなりの歯垢や食べかすがとれます。サイズはいろいろありますので自分にあったものを選び、入らないところには無理に入れないようにします。 |
●デンタルフロス(糸ようじ) |
ナイロンの糸を歯と歯の間にすべらせるようにいれて、歯垢や食べかすをしごき出します。すき間の狭いタイプの人に仕えます。 |
フッ化物の応用 |
幼稚園、保育園、小学校、中学校などでのフッ素洗口、フッ化物配合歯磨剤の使用などフッ化物を日常的に取り入れることでむし歯の発生率を抑えることができます。 当院でも販売しています。 |
食後の緑茶の効用 |
お茶に含まれるカテキン、フッ素、フラボノールはむし歯や歯周病、口臭に効果があると言われています。 また食後のお茶は口の中に残っている食べものを洗い流す効果も期待できます。 |
■カテキン【むし歯、口臭予防】 むし歯の原因になる口腔内細菌の増殖を抑制します。 ■フッ素【むし歯予防】 フッ素は歯の傷や不完全なところに作用し、歯を強化します。 ■フラボノール【口臭予防】 毛細血管を強化し歯茎からの出血を防ぎます。 |
|
キシリトール |
キシリトールは、樺や樫などの樹脂からとれるキシラン・ヘミセルロースから作られる天然の甘味料です。 砂糖などの甘味料とは違い、キシリトールは口の中の細菌の栄養源にならず酸をつくりません。 またキシリトールにはごく初期のむし歯を元に戻す効果があることも確認されています。 キシリトール入りのガムやトローチ、歯磨きなども市販されています。 |